短編ミステリ小説のおすすめ10選!

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個人的に好きな短編ミステリ小説を10作選んでみました。本格ミステリが好きなので、謎解きとしての面白さを重視しています。

なお今回は、1人の作家につき1作としています。秀逸な短編をいろいろ書いている人もいるので、選ぶのにだいぶ悩みました。

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『フリークス』綾辻行人 (フリークス収録)

ホラーと本格ミステリが見事に融合した短編。謎解きの部分はホラーの設定を上手く利用したものとなっています。論理的でありながらホラーでなければ成立しない秀逸な作品。

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『曲がった犯罪』山口雅也(キッド・ピストルズの冒涜収録)

キッド・ピストルズが活躍するシリーズの中の一作。伏線の回収の仕方が鮮やかで完成度が高いです。パラレルワールドの英国という舞台設定もユニークですし、キャラクターもぶっ飛んでいます。シリーズものの小説として面白いですね。

『彼女がペイシェンスを殺すはずがない』大山誠一郎(論理学園事件帳収録)

ジョン・ディスクン・カーのパスティーシュ。トリックがシンプルなだけに驚きが大きいです。 細かいところに瑕疵があるようにも思いますが、気持ちよく騙されました。

『冬のオペラ』北村薫(冬のオペラ収録)

なぜそのような状況になったのか、その理由がすんなり納得できました。謎解きに関しては文句のつけようがない短編小説ですね。切ない気持ちになる余韻も感慨深いです。

『都市伝説パズル』法月綸太郎 (法月綸太郎の功績収録)

安楽椅子探偵もの。犯人を当てるのは難しくないけれど、都市伝説をからめたトリック、ロジックの作り方が秀逸。『死刑囚パズル』とどちらを入れるか悩んだ末、こちらにしました。

僕は怖い話や都市伝説が好きなので、それを本格ミステリに取り入れたことに拍手を送りたい。短編集としては本作が収録された『法月綸太郎の功績』よりも、『死刑囚パズル』が収録された『法月綸太郎の冒険』の方が楽しめました。

『戻り川心中』連城三紀彦(戻り川心中収録)

名作として誉れ高い作品。ミステリとして良く出来ているのはもちろんのこと、文章も美しく内容も深い。純文学を読んでいるような印象を受けます。短編小説の傑作と評されるのもわかります。

『蝶番の問題』貫井徳郎(気分は名探偵収録)

もともとは犯人当て懸賞ミステリーとして新聞に載った作品のようです。その正答率は1%という超難問。読み終わった後それも納得しました。あからさまに伏線が張られているにもかかわらず、まったくわからなかったです。真相に驚愕すること間違いなし。

『スイス時計の謎』有栖川有栖(スイス時計の謎収録)

これぞ本格ミステリという短編。あるたった一つの事柄から推理を展開して犯人を指摘します。 よく作り込まれており、傑作と言っていいでしょう。本格ミステリが好きな人は絶対気に入るはずです。

ただ広義のミステリが好きな人は、苦手と感じるかもしれません。とてもロジカルなので。

『帰去来殺人事件』山田風太郎(十三角関係収録)

驚愕のトリックが使われた一品。探偵役はよくある容姿端麗の完璧人間とは真逆のタイプで、その点でも珍しい。しかしその人物像は人間味あふれるもので好感が持てます。物語としても面白いので必読の短編ミステリですね。

『赤い密室』鮎川哲也(下りはつかり収録)

日本のミステリ界に多大なる貢献をした鮎川哲也の傑作。真相に驚かされるのはもちろんですが、ある意味で密室トリックの基本と言えます。 短編ミステリとしての切れ味は抜群。非常に完成度が高いです。

あとがき

ここに挙げた以外にも、傑作と呼ばれるものはたくさんあると思います。僕がまだ読んでいないのもあるでしょう。

これからも多くの名作が生まれるでしょうし、楽しみは尽きないですね。

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