広義のミステリー

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ギャンブル小説 『地雷グリコ』青崎有吾 あらすじと感想

感想 ★★★★☆ 次世代の本格ミステリ作家として人気の青崎有吾。 その新作は短編集で、今回はギャンブルがテーマ。どの話でも趣向を凝らしたゲームが登場します。 ミステリの一要素としてギャンブルが出てくるわけではなく、がっつりギャンブル作品です...
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コージーミステリ『風が吹いたら桶屋がもうかる』井上夢人

感想 ★★★★☆ ゆるい空気感を楽しめるコージーミステリ。七つの話が収録された連作短編集で、どの話も型が決まっています。 フリーターの仲良し三人組の元へ悩みを持った美女が訪れ、その謎を解決するというスタイル。 型が決まっているため水戸黄門の...
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『蒼林堂古書店へようこそ』乾くるみ ミステリ案内としても読める短編集

感想 ★★★★☆ 古書店を舞台にした連作短編ミステリ。常連たちがミステリ談義をしていると、誰かがちょっとした謎を持ち寄り、みんなであーだこーだ言いながらその謎に挑みます。 でもミステリ要素はおまけみたいなもんです。ページ数は少ないし、本当に...
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『今昔百鬼拾遺 天狗』京極夏彦 

感想 ★★☆☆☆中禅寺敦子と呉美由紀が活躍するシリーズ三作目。事件に不思議さがあって興味を惹かれたものの、トリックというか方法が強引過ぎて納得感はなかったです。そして男女平等とかLGBTについての主張が多く(というかその手の問題がテーマとも...
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『今昔百鬼拾遺 河童』京極夏彦

感想 ★★★☆☆ 中禅寺敦子が活躍するシリーズの二作目。前作よりは百鬼夜行シリーズっぽさを感じられる作品でした。 飛び抜けた面白さはないながら、雰囲気は感じられます。事件の結末にも納得できて、ミステリとしても楽しめると思います。 あらすじ ...
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『今昔百鬼拾遺 鬼』京極夏彦

感想 ★★☆☆☆百鬼夜行シリーズのスピンオフに当たる作品。京極堂こと中禅寺秋彦が活躍する百鬼夜行シリーズは、著者の代名詞ともいえる大人気シリーズ。その妹である中禅寺敦子が本作の主人公です。敦子は本家シリーズにも登場していて、好感を持っていま...
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小学生が主人公のミステリ小説『僕の神さま』芦沢尚

感想 ★★★★☆ 登場人物が小学生の連作短編ミステリ。 主人公の周りで起きる様々な謎を、皆から神さまと呼ばれている頭脳明晰なクラスメイト・水谷くんに相談します。謎に遭遇するのは学校内がほとんどで、二人で謎の解決に乗り出す。 小学生の探偵もの...
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昭和の未解決事件の真相とは 『罪の声』塩田武士 感想

感想 ★★★★日本で起きた昭和の重大事件は何? と聞かれて、グリコ森永事件を真っ先に思い浮かべる人も多いと思います。本作『罪の声』はその事件を題材に書かれた小説。グリコ森永事件は未解決のまま時効を迎え、真相は藪の中です。もしかしたら、これが...
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一風変わったミステリ小説『虚構推理』城平京 あらすじと感想

感想 ★★★☆☆ ミステリに対して一風変わったアプローチをしている作品です。普通は犯人を特定するためにロジックが必要となります。しかし、この作品では犯人が確定しており、いかに都合の良いロジックを用意するかが焦点となっています。ロジック好きな...
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ミステリ小説というより恋愛ライトノベル『珈琲店タレーランの事件簿』 岡崎琢磨

感想 ★★☆☆☆『このミステリーがすごい!』大賞の隠し玉として上梓された作品。シリーズ化もされており、売り上げも好調とのことで以前から気になっていました。それとアマゾンの評価でこれほど星一つが多いのも珍しいので、そういう意味でも興味を惹かれ...