『目薬αで殺菌します』 森博嗣 

内容(「book」データベースより)
関西で発見された劇物入りの目薬の名には「α」の文字が。同じ頃、加部谷恵美が発見した変死体が握り締めていたのもやはり目薬「α」!探偵・赤柳初朗は調査を始めるが、事件の背後にはまたも謎のプロジェクトが?ギリシャ文字「α」は「φ」から連なる展開を意味しているのか?Gシリーズ第7作。

まず言っておきたいのは、このシリーズの作品は単独では楽しめません。 過去作品を読んでいること前提で書かれています。

ミステリのシリーズものの場合、どの本から読んでも楽しめるようになっているものが多い。
例えば綾辻行人の館シリーズや京極夏彦の京極堂シリーズなどは、その一冊で謎が解明されます。

しかしGシリーズはそうではない。あらすじを読んで面白そうな事件だと思って購入したら後悔することになります。

メインの事件は一応解決するものの、シリーズを通しての謎も同時進行していくので、途中から読んだ場合なにがなんだかわからない。

『目薬αで殺菌します』にはミステリ的な面白さはなかったです。

登場人物の将来や恋愛について触れているので、ずっと読んできている人にとっては、ビルドゥングスロマン的な読み方ができるかもしれません。

そういう意味では楽しめます。しかし、このシリーズのファン以外は読む必要はないでしょう。

僕はGシリーズから読み始めたのですが、その前のS&M、V、四季シリーズも読んでおくべきだと思いました。『すべてがFになる』しか読んでいないのでわかならいことが多々ありました。

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