面白いと評判の刀城言耶シリーズ 設定や読む順番などを解説

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じっくり腰を据えてミステリーを読みたい、思いもよらないトリックに驚愕したい、そんな人におすすめなのが、今回ご紹介する刀城言耶シリーズです。

民族学、因習、怪異、呪い、これらのワードでピンと来た方は特におすすめ。舞台が戦後なので横溝作品や京極堂シリーズの空気感が好きな人にもおすすめです。
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大評判の本格ミステリー

現在までに長編6作、短編集3作、合わせて9作刊行されている大人気シリーズで、ミステリー好きにはもはやお馴染みとなっています。新作が出るたびに各種ミステリランキングに登場することからも、そのレベルの高さが窺えます。
さて、そんな刀城言耶シリーズ、いったいどんな内容かというと、主人公の刀城言耶が行く先々で事件に巻き込まれ、それを解決に導くというミステリーの王道ともいえるスタイル。
事件の多くは密室などの不可能状況で発生します。しかも因習や怪異に纏わる不可解なものばかり。謎に魅力がある、これは本格ミステリーにおいて欠かせない要素です。

そして最大の魅力は謎解きパートにおけるどんでん返しの連続。ここで様々な推理が披露されるので、多重解決もののような楽しさもあります。
このように本格ミステリーに求める要素がふんだんに盛り込まれているのが、刀城言耶シリーズの人気の秘訣となっています。
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物語の設定

謎やトリックなど、ミステリーとしての出来もさることながら、その世界観がとても魅力的。
時代設定は戦前から前後にかけてで、各話の舞台になっているのは、だいたい奇妙な因習が残る地方の村。現代とは違って本当に何か奇妙なことが起きても不思議ではない雰囲気に満ちています。読んでいると現実を忘れて物語の世界にのめり込んでしまいますね。
でも、それでいて昔過ぎないから現代と通じるところがあって、場所や状況などをイメージしやすいんですよね。著者が得意とするホラーとミステリーを描くのに最適な設定です。

刀城言耶について

主人公の刀城言耶は怪奇小説家で怪異譚に目がない青年。誰かから怪異な話が出れば人が変わったように食いつくし、怪異譚を求めて地方に取材に出掛けます。そして、その先々で事件に負け込まれるというパターン。
この時代では珍しくジーンズをはいており、お洒落さんかと思いきや、謎や怪異以外は特別興味がないようです。推理力は抜群ながら少し天然な感じですね。とても魅力的なキャラだと思います。

読む順番

どの話も独立しているため、あらすじを見て興味を持ったものから読んでいく形で良いと思います。
シリーズ全巻読むつもりなら刊行順、とりあえず読んでみるなら、一番評価の高い『首無しの如き祟るもの』が良いですかね。
雰囲気を知るために短編集からという手もありますが、短編は微妙なのもあるため、らしさが発揮されている長編を読むことをおすすめします。
ちなみに、物語内の時系列でいうなら『生霊の如き重るもの』が一番古くて、刀城言耶が学生時代の話です。その次が『魔偶の如き齎すもの』で、作家になりたての時期。後は刊行順という感じです。

あとがき

本格ミステリーも民族学も好きな僕にとっては垂涎のシリーズ。ただ、話が複雑で覚えにくい名前も多く登場します。それに加えてページ数も多いので、合わない人もいるかもしれません。
そういうのが問題ない人にとっては、かなり読み応えのある本格ミステリーシリーズです。時間を忘れて物語の世界に浸れますよ。

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