感想 ★★☆☆☆
容姿端麗な鑑定士、凛田莉子が活躍するシリーズの第一作。これから何作も発売される人気シリーズとなっています。
本書はキャラ紹介に重点が置かれ、これ１冊で評価する感じではないですね。第一作というより序章という印象。
あらすじ
街中のいたるところに力士シールが貼られる謎を、出版社に勤務する記者、小笠原が調査する。 その過程で小笠原はシールの鑑定を、偶然見つけた鑑定士、莉子に依頼する。
それをきっかけに二人は行動を共にし、ある詐欺事件にかかわることになる。
感想
まず大きな謎として力士シールの件があるのですが、それはこの一冊では解決しません。どうやら次の巻に持ち越しのようです。
いくらシリーズものといっても一冊で謎が完結しないのなら、上下巻というふうに記してほしかった。僕みたいに一冊だけ購入した場合、 かなりやきもきすることになる。
最初に言ったように、本書はヒロインである凛田莉子の紹介に大半のページが割かれていて、普通のミステリ小説とは違いました。
過去、現在、未来が交差するプロットになっていますが、効果的どころかストーリーの流れを悪くしていたと思う。
莉子の過去をずっと続けたら飽きるからこうしたのでしょうが、そもそも莉子が鑑定士になるまでの過程をここまで書く必要があったか疑問に感じました。
シリーズを続けるうちに小出しにすればよかったのでは？ それとも当初はシリーズ化する予定はなかったのでしょうか。
その辺はわかりませんが、とにかく過去編をずっと読んでいるような気分になるんですよね。
詐欺事件が起きて一応それは解決しますが、本書に関しては凛田莉子の過去が長々と書かれていたことしか印象に残っていません。
次巻でどういう解決が訪れるのか楽しみにしたい。
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