『ウッドストック行最終バス』 コリン・デクスター

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感想 ★★☆☆☆

1975年に発表された本作は、著者コリン・デクスターのデビュー作。モース警部が活躍するこの小説は、以降シリーズ化されています。

面白そうなストーリーなので期待したものの、そこまで良い作品とは思えませんでした。僕は今一つキャラクターに魅力を感じなかった。

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あらすじ

ウッドストックにあるバーの駐車場で、若い娘の他殺体が発見される。事件を担当することになったモース警部は、殺された女性がもう一人の女性と一緒に、ウッドストックを目指してヒッチハイクしていたのを突き止める。

彼女たちを乗せたドライバーと、もう一人の女性に情報提供を呼びかけるが、一向に名乗り出てこない。

どうして二人は名乗り出てこないのか。殺された女性との間にいったい何が起きたのか。モース警部は相棒のルイス刑事と共に事件の謎に挑む。

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感想

紆余曲折しながら徐々に真相に迫っていく話で、それなりに楽しめました。でも、高い満足感を得られるほどではなかったです。

事件の状況は魅力的だし、結末にも納得できます。ミステリとしては良く出来ていますね。なので、登場人物たちに魅力があれば、違った感想になったかも知れません。

主人公のモース警部は、酒好きで女に惚れっぽいところがある優秀な刑事。そういうキャラクターにしては、人間味に欠けるような気がしました。

相棒のルイスに関しては、印象に残るようなところが何もない。

本書は三人称で書かれていて、たびたび視点が移動します。書き方のせいか翻訳のせいかはわからないけれど、客観的に見ている感じが強くて、物語に入り込めませんでした。

ストーリーにドラマ性があるにもかかわらず、読み終わってから余韻に浸ることもなかったです。ミステリとしては面白いけど、小説としては不満があるという感じですね。

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