『虎よ、虎よ!』 アルフレッド・ベスター

感想 ★★★☆☆

アウトローな人物を主人公にした復讐譚。物語の舞台は〝ジョウント〟と呼ばれるテレポーテーションが可能となった未来。

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あらすじ

難破した宇宙船で一人生き残ったフォイルは、何日もの間、助けが来ることを信じて何とか生きながらえていた。

そんな折、ヴォーガという名の宇宙船がフォイルのもとを通りかかる。これで助かると歓喜するフォイル。だが、ヴォーガは彼を見捨てて立ち去ってしまう。

そのせいで彼は野蛮な種族が住む惑星に行くことになり、顔に醜く恐ろしい刺青をいれられる。

何とか惑星を脱出したフォイルは、自分の事を見捨てたヴォーガに復讐することを決意する。

 

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感想

復讐に燃えるフォイルは、まさにアウトローといった感じで、非道なことも平然と行います。

自らの目標がすべてで、それを達成するためなら手段を選ばない。その悪党っぷりは徹底しています。

何せ世話になった女を見殺しにするくらいですからね。

破天荒な主人公はたくさんいますが、こういった胸糞が悪くなるような行動まで行うのは、極稀ではないでしょうか。

主人公に共感することはなかったですが、ストーリー自体は楽しめました。ヴオーガを追う過程で様々な謎が明らかになります。

難破した宇宙船で何があったのか、なぜ自分が見捨てられたのか、すべてのことが徐々に繋がっていくのは読んでいて楽しい。

テンポよく進んで行くので最後まで飽きずに読めます。

SFの傑作と呼ばれている作品ですが、こういう主人公が好きではない方は読む必要ないでしょうね。

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