感想 ★★★☆☆
ミステリーテイストのSF小説。物語の舞台は未来のニューヨーク。人類は都市ごとに設置された巨大なドーム内で生活しており、ドームの外に出ることはない。
地球には宇宙人だけの都市もあり、人類は宇宙人とロボットのことを嫌悪しています。
あらすじ
ある日、宇宙人だけの都市で宇宙人が殺される事件が起こる。
その犯人が地球人である可能性が浮上して、その捜査をニューヨークの刑事・ベイリが担当することになる。
ベイリの相棒として選ばれたのは、宇宙人側から派遣されてきたロボットのダニール。ベイリは最初ダニールを毛嫌いしていたが、徐々に相棒として認めていく。
殺人事件の捜査を進めるうちに、ベイリは様々な可能性を検討する。宇宙人による自作自演。遥か昔の生活に憧憬を抱いている、懐古主義者たちによる陰謀。ロボットによる犯罪。
そして明かされる結末は予想外のものだった。
感想
SF小説にあまりなれていないせいか、物語の世界になかなか入って行けませんでした。
テンポもあまりよくなかったと思う。
著者が科学者ということもあり、設定などに説得力がありました。
人口増えすぎ問題が出てきた場合、地球外を開拓するしかないのは、なるほどと思いました。
アシモフが定めたロボット工学三原則。それが上手く使われたミステリになっていました。
結末部での謎解きはミステリ小説そのもので、論理的にも納得のいくものでした。
SFとしてもミステリとしても評価が高いのも頷けます。
ただ、個人的には今一つという感想を抱きました。やけに長く感じてしまったのです。
犯人も分かり易いので謎解きの難易度は高くないですね。
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