感想 ★★★☆☆
あらすじ
たちの悪い酔っ払いにしつこく絡まれた末、口論となり相手を殺してしまう。そんな事件が東京で連続発生する。
どの事件も一見何のつながりもないように見えるが、刑事部長は何か引っかかるものを感じ、極秘裏に捜査を進めることにする。
実際捜査にあたるのは謎に包まれた警視庁刑事部のマル秘組織。はたして事件の全容を解決することができるのか。
感想
酔っ払い同士の喧嘩といっても、加害者は相手を殺そうと思ったわけではなく、ただ突き飛ばして酔っ払いから難を逃れようとしただけ。
加害者は翌日に新聞やニュースで相手が死んだことを知りショックを受けます。
これは誰の身に起こってもおかしくないシチュエーション。真面目に働き、健全な人生を送っていたにもかかわらず、些細なことで人生が台無しになってしまう。
自分に起こった時のことを想像すると、その恐ろしさは計り知れない。自分には何の落ち度もないにもかかわらず、殺人者のレッテルを貼られてしまう。何という恐怖。
そんな事件が何件か発生します。自首する者も現れますが、当然隠そうとする者もいます。
隠そうとした人間の元へやがて脅迫状が送られてきます。警察にバラされたくなかったら金をよこせ、と言ってくるのです。最悪の事態だ。
事件の謎を追うのは警視庁にある極秘組織の刑事0課。0課の人間はいずれも優秀で徐々に事件の黒幕に迫っていきます。
0課vs犯人のやり取りはスリルがあって読み応えがあります。
物語が進行するたびにまた新たな謎があらわれ、いったいどんな結末になるのかと最後まで飽きずに読ませてくれます。
面白い話ではあるけれど、特筆するほどではなく、普通の娯楽作品といった印象。
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