『タイム・リープ』高畑京一郎  

内容(「book」データベースより)

鹿島翔香。高校2年生の平凡な少女。ある日、彼女は昨日の記憶を喪失している事に気づく。そして、彼女の日記には、自分の筆跡で書かれた見覚えの無い文章があった。“あなたは今、混乱している。若松くんに相談なさい…”若松和彦。校内でもトップクラスの秀才。半信半疑ながらも、彼は翔香の記憶を分析する。そして、彼が導き出したのは、謎めいた時間移動現象であった。“タイム・リープ―今の君は、意識と体が一致した時間の流れの中にいない…”第1回電撃ゲーム小説大賞で「金賞」を受賞した高畑京一郎が組み上げる時間パズル。
 

感想 ★★★☆☆

爽やかな読後感が印象的な青春小説でした。主人公の翔香は、あることがきっかけでタイムスリップを繰り返すようになります。

その理由が納得のいくものだったし、この手の小説につきもののタイムパラドックスの問題も、矛盾がないよ上手く処理されていました。

文章は平易なのでサクサク読み進めることができます。主人公と同じ十代の人達にとって良い小説。

翔香と若松の性格や関係性はやや類型的だけれど、王道ともいえる設定なので、こういう感じが好きな人は多いでしょう。

高校生らしい青臭さを感じさせる恋愛要素には好感が持てるし、タイムスリップものとしても良くできています。

深く考えずに気軽読める良作でした。 

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