『スタンド・バイ・ミー』 スティーヴン・キング

感想 ★★★★☆

言わずと知れた青春小説の名作。

大人になった四人のうちの一人が、過去を回想する形式で書かれており、スティーヴン・キングの半自伝的小説。

映画化され大ヒットしたので知名度は高いです。主題歌も超有名ですね。

強がったり、背伸びしたりする少年たちの不安定な精神が共感を呼びます。評価が高いのも納得。

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あらすじ

十二歳の四人の少年が森の奥にある死体を探しに行く。その道中、彼らは様々な困難に見舞われる。

凶暴な犬に追いかけられたり、列車に轢かれそうになったり、無数のヒルに襲われたりする。仲間同士でケンカをしながらも、四人はその過程で絆を深め、目的地へと旅を続ける。

 

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感想

四人の少年はそれぞれ複雑な家庭環境で育っており、それは悲惨といってもいいくらい。

疎外感を日々感じている彼らにとって、仲間はかけがえのない存在。

ただ単に仲良し四人組がお遊びで旅をするのではなく、危険な行為をすることによって、互いの友情を試しているようなところがあります。

少しでも弱みを見せたら負けで、自分は強くて価値のある人間だと、仲間に知らしめようとする。彼らは何が起きてもなくならない絆、つながりを求めています。

この小説は決して爽やかな物語ではないです。結末もハッピーエンドではなく、少し淋しさを感じるエピソードで締めくくられています。

そこに人生が感じられるいい小説。

不満な点をあげるとするなら、作中作の形で二本短編が挟まれていますが、これは必要ないと思いました。

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