『マンガ脳の鍛えかた』


ジャンプで人気の漫画家37名のインタビューがまとめられた本で、『ONE PIECE』の尾田栄一郎や『NARUTO』の岸本斉史など、有名どころはだいだい網羅されています。技法書の類ではなく、マンガを描く際に作者がどういうことを意識しているかが書かれているため、漫画家を目指している人以外でも、興味深く読むことができる。


本書は三つのパートに別れています。
第一章 総論編 マンガの真髄とは
第二章 技術編 マンガ創作㊙テクニック
第三章 資料編 人気作家Q&A

総論編では何十年も漫画家として活躍しているベテラン作家のインタビューが掲載されています。『キャプテン翼』、『キン肉マン』、『ジョジョの奇妙な冒険』など、誰でも名前を知っている漫画の作者たちが、それぞれの作品について語っています。

技術編はもう少し具体的な話になっていて、キャラクター、女の子、セリフ、作画といった具合に、各作家が得意としていることに的を絞ってインタビューしている。 このパートの分量が一番多くて、16名がインタビューに応えています。

第三章は各作家が、〝作画時に使う道具の種類〟〝マンガを描く時に大切にしている信念〟〝これまでに影響を受けた作品〟〝今後マンガはどう変わりますか〟という四つの質問に応えている。簡単に一言応えているだけなので別に面白くはなかった。

本書のいいところは漫画家の人となりを知れるところでしょうか。各インタビューは写真付きで、仕事場や愛用している道具などが写っていますし、中には本人の姿が写っているものもある。完成前のネームを披露している作家もいて、これは興味深かったです。

そしてマンガの描き方が千差万別ということもよくわかりました。主にネームや下書きの部分ですが、一発で原稿用紙に書く人もいれば、専用の紙を用意して何回も書き直す人もいました。面白い物語を作って、さらに構図や見せ方も考えなければいけないのだから、漫画家は本当にとんでもなく大変な仕事だ。

僕はあまり漫画に詳しくないので、今まで一度も読んだことない作品もありましたが、この本を読んで興味がわきました。漫画家を目指している人は刺激を受けるだろうし、ファンの人は作品に対する愛情がより深まるだろう。少年ジャンプが好きな人にとっては良い本だと思う。

 
 

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