ホラー

トラウマレベルのホラー短編集 『姉飼』 遠藤徹

感想 ★★☆☆☆ 第10回ホラー小説大賞を受賞した『姉飼』をはじめ四編が収録されたホラー短編集。かなり好みが別れると思います。 ホラーが苦手な人はトラウマになる可能性があります。反対に好きな人は絶賛するでしょう。『姉飼』と『妹の島』は特にク...
ジブリ

『ジブリの教科書5 魔女の宅急便』 キャラの鼻の位置について

ジブリの教科書5 魔女の宅急便 (文春ジブリ文庫)posted with ヨメレバスタジオジブリ文春文庫 文藝春秋 2013-12-04 AmazonKindle楽天ブックス ジブリの教科書シリーズの5冊目は魔女の宅急便。構成はこれまでと同...
本格ミステリー

連作短編ミステリー 『アリス・ザ・ワンダーキラー』 早坂吝

感想 ★★★☆☆メフィスト賞からデビューした著者の早坂吝は、本格ミステリ界の新星として話題になっていますね。氏の作品を読むのは今回が初めてですが、一歩間違えればバカミスともなりかねないどんでん返しには、なるほど、さすがメフィスト出身だなと思...
本格ミステリー

『クララ殺し』 小林泰三

感想 ★★☆☆☆前作『アリス殺し』の続編にあたる作品。ああいう終わり方をしたので、それっきりの作品だと思っていたのですが、おそらく前作が好評だったのでしょうね。時間的には地球でアリスと出会う前ということになりますかね。今回は不思議の国ではな...
青春ミステリー

ロジカル青春ミステリ小説『図書館の殺人』 青崎有吾 ネタバレ感想

感想 ★★★☆☆『体育館の殺人』、『水族館の殺人』に続く長編三作目。今回は図書館で殺人事件が起きてそれを時間をかけて推理しながら、その合間に裏染たち高校生の日常が描かれるという具合。だから本作をいきなり読むよりも、これまでの作品を読んでおい...
海外ミステリー

『イン・ザ・ブラッド』 ジャック・カーリイ

感想 ★★☆☆☆ シリーズ五作目となる本作は、これまでと少々読み味が異なります。普通の警察小説という印象が強く、あまり面白く感じなかったです。 こういう警察小説ならもっと重厚な話を書く作家が、他にたくさんいるでしょうね。あえて本書を読む必要...
本格ミステリー

『ダンデライオン』 河合莞爾

感想 ★★★☆☆ 捜査一課の刑事が主人公の警察小説。デビュー作の『デッドマン、『ドラゴンフライ』、に次ぐシリーズ三作目となる本作は、少し期待外れ感が否めないです。 とはいえ、それは僕の期待値が高かったからで、普通に楽しめる作品ではあります。
本格ミステリー

『貴族探偵対女探偵』 麻耶雄嵩 一部ネタバレあり

感想 ★★★☆☆ 五編が収められた連作短編集。どの作品も最初に女探偵が間違った推理を披露し、それから貴族探偵が真実を解き明かすという趣向。 個々に目を向けるといろいろ強引な部分はあるにしても、全体としてみれば形が整っており、連作短編としての...
広義のミステリー

警察小説『身元不明』古野まほろ あらすじと感想

感想 ★★★☆☆ 2020年の東京オリンピック以降を舞台にした近未来警察小説。帯には〝元警察官僚がついに手掛けたリアル警察小説〟との惹句が踊っています。 でも通常イメージするような本格警察小説とは違うので、その点は注意が必要かも。中盤以降は...
青春ミステリー

『セーラー服とシャーロキエンヌ』古野まほろ あらすじと感想

感想 ★★★☆☆ 世界的に最も有名な推理小説といえば、コナン・ドイルが記したシャーロックホームズシリーズで間違いないでしょう。 本作はそのシリーズへの愛情がつまったオマージュ的な作品。四つの短編で構成されており、それぞれの話はホームズの短編...