『夏のロケット』川端裕人

感想 ★★☆☆☆


本格的な夏がすぐそこまで迫って来たので、何か夏っぽい小説が読みたいと思って手にとった一冊。

この作品のことはまったく知らなくて、偶然目にしたタイトルに惹かれて買いました。

ロケット好きだった高校時代の同級生五人が、大人になって自分たちでロケットを造って飛ばすという話。

ストーリー自体は良かったですが、それほど面白い作品とは感じなかった。

スポンサーリンク

あらすじ

主人公の高野は新聞社の科学部門に勤める記者。高校時代の仲間である氷川は売れっ子ミュージシャン、 北見は大手商社に勤める営業マン、剛太は宇宙関連の技術者、日高は宇宙関連の設計者になった。

そんな彼らが自分たちの夢だったロケットを打ち上げるために再び集結する。

時を同じくして、世間ではミサイルによるテロ未遂事件が起きており、彼らがその犯人とみなされ警察からマークされてしまう。

誰にも邪魔されずにロケットの製造と打ち上げを行うべく、五人は無人島を拠点にする。警察の手が迫る中、彼らは無事にロケットを打ち上げることができるのか。

スポンサーリンク

感想

ロケットの製造方法やそれに纏わることが詳しく書かれているので、宇宙や科学が好きな人にとってはいいかもしれません。

しかしながら、そういう説明部分が多すぎて、興味のない人は途中でうんざりしてしまうでしょう。

まさにロケットについて描かれた小説という感じで、人間同士のやり取りの面白さが薄れてしまっていた気がしました。

大人の青春といった感じで題材はいいのに、うまく描ききれていなかったように思う。

それと、レイ・ブラッドペリの『火星年代記』の引用があるのですが、ラストシーンを引用するのはいかがなものかと思う。

僕は読んだことないので、その部分がどれほどの意味を持つのかわからないけれど、最後のシーンを使うのはどうだろう。

そのシーンの説明までしてあって、ネタバレにならないのかと余計な心配をしてしまった。

あとがき

ロケットや宇宙に関心がある人にはいいかもしれません。残念ながら僕はその手の話にあまり興味がないため、乗り切れなかったです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました